大地を思わせるWARM backgroundの大らかさ
今回のコンテンツシーンはアパレル。撮影にはいい具合の使用感が残るスタイリストの私物BAGを使用。古着屋のWEB広告制作という仮定で撮影しました。チョイスした背景ボードは大地のような爽やかな土をイメージしたWARM background。
WARMは独特の凹凸と落ち着いたウォームトーンを活かし、野菜を使った料理やアパレル、小物撮影に効果的なエッセンスを加えてくれます。90x90cmという大きさがBAGなどの撮影にちょうどいいサイズ感です。
Styling｜チャームポイントは多面性
WARMはとても個性的なボードです。
置くアイテムで、ニュアンスがガラッと変わり、撮影するたびに新たな一面を発見します。
以前は凹凸と土っぽさを活かして、土がついたままの野菜をスタイリングをし、
また、オイスターバーをイメージしてスタイリングもしましたが、今回はまったく違うアイテム、
ヴィンテージバッグを。
時代を経たことで出る落ち着きが、このバッグにはあります。
WARMの土感あるチャコールとは、異素材ミックスながらも落ち着きある渋さでマッチしているのでしょう。
次回はどんなアイテムとスタイリングするか、楽しみです。
（Text：PERCOLATOR）
Lighting｜ソフトライトとハードライトのMIX光で、BAGの質感を浮かび上がらせる
今回のライティングはストロボ2灯。メインライトにはソフトボックスを取り付け、柔らかい光で全体に当てています。角度は少し上目から。光がまわりすぎないように下目に向けて当てています。さらに同じ角度からグリッドを付けたハードライトを。バッグの質感を出す役割として弱めに当てています。
全体のライティング。自然光は入ってきていますがストロボの光が強いため、ほとんど写真に影響はありません。よく見ると背景ボードを少し斜めに立てているのが分かります。俯瞰撮影の場合、真俯瞰で撮影するのが大変な時はこうして背景を斜めに起こすと真俯瞰で取る必要がなくなるため便利です。
こちらが今回使用したストロボ2灯。左がソフトボックスをつけたProfoto B10X。ソフトボックスは組み立てるのが大変ですがコンパクトで非常に使いやすく、あらゆる撮影に便利です。大きさも様々なものが販売されています。右がグリッドを付けたハードライド。どちらも同じ角度から商品に向けて当てています。
撮影メイキング
今回はアパレル、しかもBAGだけという事でシンプルなライティングで。BAGの存在感を際立たせるため、シャドー側にあえてレフ板を入れず全体的にコントラストの強いビジュアルに仕上げています。WARM backgroundのどこか大地を思わせる大らかなイメージが、ワイン色のBAGと不思議に調和しています。意外ですが、このWARMはフード撮影にもすごく重宝しています。制作したいビジュアルに温かみを加えたい時におすすめの背景ボードです。ぜひ一度使ってみてください。
使用ストロボ：Profoto B10X 2灯
使用機材：HASSELBLAD X1DⅡ50C／XCD120mm Macro／HC 50-110mm F3.5-4.5
撮影データ：f8 1/400 ISO100 色温度 5150K RAWデータで撮影後Photoshopで調整
ビジュアルイメージ
PPC広告用のバナーデザイン、WEBサイトのメインビジュアル、SNS告知イメージです。ハードライトが効いたハイライト部分が艶感を誇張していてキレイな仕上がりです。高級感を出すには少し陰影のあるライティングすると面白いかもしれません。WARM backgroundは色温度によってグレーにもベージュ系にも表現できて、しかも意外と存在感がナチュラルなので非常に使いやすい背景です。
Photograph／Visual Design：KYOSUKE YAMAUCHI（ONKOKENSHIN）
Styling：PERCOLATOR
