爽やかなARTと色気のあるBEIGEで、花を幻想的に表現する
今回のコンテンツシーンはグリーンとフラワーベース。グリーンとフラワーベースを扱う会社の広告ビジュアルという設定で撮影。夏らしいビジュアルということでクリアのフラワーベースに生けているのはスグリ、トリトマ、マウンテンミント、ローズマリー。背景に使用したのは地中海の海のような爽やかなブルーが特徴のART background。下に敷いたのは大人っぽい色気のある表現が得意なBEIGE background。どちらも複雑な色合いがミックスした背景のため、商品を置くだけでビジュアルに複雑な表情が生まれます。
Styling｜夏の爽やかさに繊細なニュアンスをプラス
夏を象徴するお花や実を生けるために、涼やかさが伝わるFRESHを。
このままブルーやグレー系のボードをセレクトてもまとまりますが、あえてのBEIGEで一癖つけました。アクを強くしすぎず、でも王道からちょっと外したい。そんな時はこんなバランスが絶妙。トリトマの風変わりなシルエットも、その一癖で調和が取れました。
スグリの真っ赤な実がアクセントになっていますが、トップライトのお陰で透明感が伝わり、それがガラスのフラワーベースの透明感とリンクしているところがお気に入りの一枚となりました。（Text：PERCOLATOR）
Lighting｜ソリッドなハードライトで光と影を表現する
今回のライティングはストロボ2灯。メインライトは真上からスヌートを取り付けたハードライト。真下にあるグリーンを目掛けて真っ直ぐ当てています。さらに背面のART背景ボードにも光が漏れるよう調整。それだけだとグリーンがキレイに写らないためサイドから補助光としてソフトボックスを付けたライトを。あくまでも真上から降り注ぐ太陽光のイメージを作りつつ、サイド光の強さを調整してビジュアルを制作しています。
全体のライティング。背景ボード2枚を壁と床に見立て直角に設置。背面のARTbackgroundの上からスヌートを取り付けたハードライトを。サイドからはソフトボックスを当てています。
こちらがスヌートを付けたハードライト。太陽光などの強い光を表現したい場合、ハードライトはかなりおすすめです。スヌートとはゴム状の筒のようなアクセサリーで、ストロボ光の拡散を抑えストレートな光を作るのに便利です。
ソフトボックスを取り付けたストロボ。ソフトボックスは柔らかい光を表現する際に効果的です。ボックスの中にはもう一枚ディフューザーが付いていて、二重で光をディフューズしているイメージです。
撮影メイキング
今回使用したストロボは「Profoto B10X Plus」2灯。高い位置に設置したハードライトをメインライトにし、真横からのソフトボックスで全体を少し明るくするライティングです。SAFARIというテーマを大切に、太陽光が降り注ぐイメージを2灯だけで表現してみました。ラフに置いた洋服のヨレ具合がハードライトによりちょうど良く誇張されていて色気を感じるビジュアルに仕上がりました。
使用ストロボ：Profoto B10X Plus 2灯
使用機材：HASSELBLAD X1DⅡ50C／XCD120mm Macro／HC 50-110mm F3.5-4.5
撮影データ：f4.0 1/800 ISO100 色温度 4900K RAWデータで撮影後Photoshopで調整
ビジュアルイメージ
PPC広告用のバナーデザイン、WEBサイトのメインビジュアル、SNS告知イメージです。海外のキレイな壁のような地中海の海のような独特の光を放つART buckground。さらに下に置いたBEIGE backgroundの上品な大人感が幻想的にミックスされたビジュアルになりました。こういったグリーンの撮影の場合、やはり太陽光のようなハードライトはよく合います。太陽を浴びて育つ被写体だからこそ、マッチするのかもしれません。幻想的ではありながら、光を浴びてどこか活き活きしています。
Photograph／Visual Design：KYOSUKE YAMAUCHI（ONKOKENSHIN）
Lighting：HATAYO KUBOTA
Styling：PERCOLATOR
Flower：SO BOUQUET
