サイドからの自然光とモノトーンの背景で、商品を際立たせる
今回のコンテンツシーンはフードフォト。パンの広告ビジュアルという設定で、ちょうど手元にあったMAISON KAYSERのパンを自然光だけで撮影しました。パンを目立たせて、なおかつグラフィックで文字を入れやすくするため背景はDARK GRAY backgroundを使用。モノトーンでまとめてみました。
このDARK GRAY背景ボードは適度な凹凸のある大小のテクスチャを施しているのが特徴です。ただ撮影するだけで特殊塗装のテクスチャが浮き出て見え、あらゆる写真にスパイスを加えてくれます。
Styling|背景ボードと同じモノトーンのお盆でまとめる
今回使用したプロップは作家もののお盆。以前一目惚れして購入したモダンな木のお盆ですが、和洋問わず独特の存在感を与えてくれます。背景ボードの上にお盆をのせ、パンを並べていきます。この時、光が差し込む方向に小さいパンを置くのがコツです。大きいパンを置いてしまうと影ができてしまいます。最後に美味しそうな面をカメラに向けるように調整します。
Board Setting|同系色のボードを壁として使用する
さらにもう一枚の背景ボードを「壁」に見立てて使用。写真のように同系色の背景ボードを直角に設置して壁を作りました。ちなみに壁に使用しているのは錆をイメージさせる背景ボードRUST backgroundです。
Lighting|サイドから差し込む自然光だけでイメージを作る
今回のライティングは自然光だけ。右側の窓から差し込む光で撮影しています。この日の天気は曇り。曇りの日の自然光は柔らかくコントロールしやすいのも特徴です。テーブルを窓の近くに設置し、あとはブラインドを調整しながら撮影するだけ。ポイントは後ろの壁に光があまり当たらないように調整することです。
今回もパンの置く位置をライブで調整できるよう、カメラとPCを繋いで撮影しています。
この特殊塗装ならではの凹凸のあるテクスチャが高級感を演出してくれます。紙にプリントした背景紙もいいですが、本当に塗装している背景ボードは質感が浮き出ています。
撮影メイキング
今回はレフ板も使わずサイドからの自然光だけでシンプルに撮影しました。ブラインドを調整具合でイメージはかなり変わります。自然光の場合、見た目そのままに撮影できるのがいいですね。こうして撮影セットを見てみてもサイドからの自然光が柔らかくてキレイです。
使用機材:HASSELBLAD X1DⅡ50C/XCD120mm Macro
撮影データ:f16 1/320 ISO1600 色温度 5500K RAWデータで撮影後Lightroom classicで現像調整
ビジュアルイメージ
PPC広告用のバナーデザイン、WEBサイトのメインビジュアル、SNS告知イメージです。モノトーンの背景とお盆に乗せたパンがシンプルだけど美味しそうです。DARK GRAY backgroundのテクスチャも効いていて写真に高級感がプラスされています。少しゴツゴツしたテクスチャはやはり塗装した背景ボードならでは。DARK GRAYは両面塗装で裏面がLIGHT GRAYになっています。グレーを基調としたブツ撮りに1枚で大いに活躍する背景ボードに仕上げています。あらゆるビジュアル製作に使い回しが効くためフードフォトやアパレル、ブツ撮りに大活躍するボードです。
Photograph/Styling/Visual Design:KYOSUKE YAMAUCHI(ONKOKENSHIN)