ライフスタイルと使用シーンをGRAYボードと光で表現する

今回は東京都日本橋にあるWholesum Japan 株式会社様にご協力頂き、マオリ族の生活に根づくハーブと自然療法の力を取り入れた、エシカルライフスタイルブランド「AOTEA(アオテア)」のビジュアルを撮影しました。AOTEAとは、ニュージーランドの先住民族であるマオリ族の言葉で「グレートバリア島」を意味します。

撮影した商品は、左からカワカワバーム/カワカワシードオイル&マヌカ ハンド&ボディクリーム/クマラホウ&マヌカハニー クレンザー/マヌカウォーター&カワカワ トナー。商品ボトルを手に取ると、黒地に白文字のシンプルなパッケージ。そこで背景ボードには主張しすぎずテクスチャが効いたGRAY backgroundをチョイスしました。

AOTEA アオテア

Visual image|薄日が差す静かなバスルームをイメージ

都市部で暮らすライフスタイル。ミニマム・シンプルで地球環境に関心のあるユーザー。薄日が差す静かなバスルーム。そんなイメージで撮影しました。

使用したGRAY backgroundはライトグレーやニュートラルグレーでもない、しっかり色がのったダークグレー。
表面を触ると適度な凹凸があるのが特徴。凹凸があるため光を当てることで、グレーのグラデーション、テクスチャの表情にも違いが出てきます。今回は4つの商品の集合写真。GRAYボードのサイズは90x90cmあり、複数の商品を並べても十分な大きさです。

商品撮影での天板や背景選びは、利用シーンやイメージを伝える大切な要素です。実際に、カメラの位置や商品の並べ方の自由度が上がり、撮影の効率を良くしてくれます。

化粧品の撮影ライティング

Setting|無反射ガラスを背景に使用する

ここからセッティング。天板に置いた商品のすぐ後ろへ、無反射ガラスを立てます。狙いは、ガラスに商品自身を写りこませること。次に、背景をぼかす効果。ガラスの持つ(反射やぼかしの)特性と、(スタイリッシュな)GRAYボードをかけ合わせ、AOTEAの世界観を作っていきます。

化粧品の撮影ライティング

Lighting|ガラスの写り込みをライトで調整する

メインライトは、コンパクトで使いやすいストロボ「Profoto A10」。ここで着目しているのは、ガラスへ写りこむ商品の見え方。しっかり写りこませると、商品ラベルはテカテカになってしまい、写りこみが少ないと商品が映えません。そのためライトの位置や高さを動かしながら、バランスの良い部分を探していきます。

この時A10には、グリッドとアンバーフィルターを加えました。商品へ当たる光をグリッドで絞り込み、ボトルにはフィルターで色を加えています。

化粧品の撮影ライティング

次に、ハイライト用の手かがみを。メインライトの光を反射して受け、右側の商品ボトルにハイライトを入れました。ボトルの肩口にハイライトが入ることで、背景と埋没しません。

化粧品の撮影ライティング

最後に、カメラの隣からProfoto C1プラスを加えます。ボードの手前を明るくし、写真全体にクリアさを与えてくれます。墨色になってしまうボードの調子を整え、完成です。

AOTEA アオテア

完成ビジュアル

グレーを基調にした写真に仕上げました。ガラスを利用して、商品には存在感を、点在する白は適度な軽さを与えています。静かなバスルームでの使用シーンをストロボで作り込んだビジュアルです。背景の白と天板のGRAYボードに差し込む光が印象的です。

AOTEA アオテア

こちらが背景を黒にしたビジュアル。背景に反射を抑える黒布に変えて撮影しています。ライティングは変わらずですが黒の余白が多い分、WEBサイトのバナーや広告ビジュアルとしてデザインしやすい写真になっています。

使用ライト:Profoto A10(グリッド・アンバーフィルター)/Profoto C1 Plus
使用機材:SONYα7SⅢ/FE 24-105mm F4 G OSS
撮影データ:f6.3 1/80 ISO1600 RAWデータで撮影後Photoshopで調整

Photograph:和田剛(Photographer)

AOTEA アオテア
AOTEA
東京都 中央区 日本橋本町3-3-6 ワカ末ビル7F

AOTEA(アオテア)は、マオリ族の生活に根づくハーブと自然療法の力を取り入れた、エシカルライフスタイルブランド。厳選されたNZ原生植物を使いながら、マオリ族の習わしを守り決して生態系を崩さない、自然と調和した製品づくりをしています。